愛知万博プロジェクト

 

 

協賛・名古屋モザイク工業株式会社
企画・松井正澄(建築家、万博ファシリテーター)
実施・モザイク会議
実施期間・2005年1月~9月26日


床モザイク「生々流転」、オブジェ「愛・地想」

(現在"名古屋モザイク工業株式会社"所蔵となっております。)

万博瀬戸会場のど真ん中、市民広場の床に設置されています。
市松模様にパネルが並んで、それを縫うように白大理石の川が流れます。
市松のパネル一枚が0.8㎡です。
オブジェはその床モザイクの中に設置されました。
床に設置されていたモザイクのパネルは万博終了後各地に設置されます。
設置先のリストおよび設置の様子はこちら


オブジェを作っているときの状況です。
床に白いものが並んでいます。これが床モザイクです。
奥のテントの下の円錐形のものがモザイクオブジェです。

床モザイクの雰囲気が伝わるでしょうか。

奥に見えるのは、同じく市民参加した
草月流のグループの作品です。

1500人の手がかかった贅沢な床モザイクです。
その上を歩くのは快感です。
機会があったら、是非その贅沢を味わってください。

2005年3月25日から9月25日まで愛知県で開催される愛知万博にモザイク会議が市民プロジェクトのひとつとして参加しました。
瀬戸会場の海上広場の床に200㎡のモザイクを設置しました。
床モザイクは、仙台から大阪まで31箇所のワークショップに参加してくださった1500人の一般参加者が作りました。
90㎝角のパネルが169枚できました。それを市松模様に床に配置して、その周りにギリシアの白大理石で川の流れを表現しました。
川の流れを作ったのはモザイク会議会員の専門家たちです。

モザイクの楽しさを多くの人に知ってもらうこと、モザイク会議として形に残る企画を実現すること、の2点が私たちが参加した理由です。
また、モザイクの素材には陶磁器やタイルを使いました。どれも破損品として廃棄処分になったものですが、各地の窯元のご好意で材料集めにご協力いただきました。陶磁器の色や模様はとてもバラエティーに富んでいて、魅力的です。それを使ってモザイクを作ることで、生活什器として使っているときには見逃していた陶磁器魅力を味わうことができました。
また、ワークショップで各地の市民に参加してもらうことで、「市民の力」を実感できるプロジェクトでもありました。

さて、今年5月中ごろに、瀬戸会場の来場者の協力を得て作り上げたモザイクオブジェ「愛・地想」。
私たちの生きるこの環境は、いくつもの地層が積み重なったうえに奇跡的に生まれたものです。がっしりと安定しているようですが、じつは不安定なものだとみんな知っています。生命が生きる環境を大事にしたい。そういう思いから、足元を見つめるオブジェを作りました。
万博会場に持ち込む前に、東京でモザイク作家たちが半分ほど作っておきました。残りを来場者に仕上げてもらいました。
この写真ではあまりよくわからないでしょうが、専門家たちが作ったところと、来場者が作ったところが、じつにうまい具合に組み合わされてとても面白い作品ができました。予想以上の出来です。来場者の多くはこのオブジェの前で記念撮影をしていました。